小説、文庫本の表紙と本文に適した紙、おすすめの紙【印刷製本】

小説の文庫本の印刷製本をネット印刷や印刷会社に注文する際、ページ数や本のサイズなどと一緒に、表紙と本文に使用する紙も指定します。

紙の種類はとても多く、「どの紙がいいのだろう？」と悩んでしまいます。そこでこの記事では、小説や文庫本に合った、失敗しない紙の選び方をお伝えします。

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本文には淡いクリーム色の「書籍用紙」「ラフクリーム書籍」

本文用紙：書籍用紙72.5K

市販されている文庫本の多くが、本文に淡いクリーム色の紙を使用しています。
淡いクリーム色の紙は、白い紙に比べて目に優しく、長時間の読書の負担を和らげ、読みやすい色味だからです。また、淡いクリーム色は上品で、活字が映え、高級感のある落ち着いた雰囲気の紙面をデザインできます。

ブックホンでも本文用紙に淡いクリーム色の紙を3種類、ご用意しています。

取扱い用紙一覧

書籍用紙

書籍用紙（淡クリーム琥珀N）は上質紙に似たさらっとした質感の紙ですが、めくりやすく、裏の文字が透けにくい特徴があります。

ラフクリーム書籍

ラフクリーム書籍（ラフクリーム琥珀N）はラフな手触りで書籍用紙より軽く、少し厚みがあります。書籍用紙よりも厚みがある分、より不透明度が高く裏面が透けにくい紙です。

本文用紙の厚さ

小説や文庫本は100～200ページ以上とページ数の多く、背表紙の幅も広くなります。
本が分厚くなるほど重くなり、持ち運びにくく、手に持って読みづらくなってしまいます。多ページでも厚さをおさえた軽い、読みやすい本に仕上げるため、書籍用紙72.5K（厚み約0.10mm）が良いでしょう。

ページ数が少ない、厚みのある本に製本したい場合は、書籍用紙90Kやラフクリーム書籍66.5K（どちらも厚み約0.12mm）を選ぶのもアリ。

書店に並んでいるような小説・文庫本なら書籍用紙72.5K、作品のイメージやページ数など厚みを調整したい本はそれ以外、と考えて検討すると良いでしょう。

表紙におすすめの紙 4選

表紙用紙：上質紙135K

本文用紙が決まったら、次は表紙を考えてみましょう。

上質紙135K

上質紙135Kを表紙に使うと、市販されている文庫本のように仕上がります（カバーを外した本体の書籍）。

上質紙135Kはモノクロ印刷、カラー印刷そちらも可能ですが、カラー印刷は画面で見るよりもやや沈んだ色合いに印刷されます（コンビニのコピー機でのカラー印刷に近い色合い）。
カラー印刷の際は、印刷での色合いを考慮した色の調整をして入稿しましょう。

写真やイラストを使った表紙を、より美しく、原画に近いクオリティで表現するなら、上質紙135Kの再現性は物足りないと感じるでしょう。次に挙げるアートポストやマットコートが適しています。

アートポスト、マットコート

表紙用紙で、カラー表現に優れているアートポストやマットコート。

これらは表面がコーティングされた塗工紙で、ツルツルとした平滑な質感です。
アートポスト紙は光沢があり、マットコート紙は光沢をおさえた落ち着いた風合いの紙です。アートポスト紙はファッション誌など雑誌の表紙にも使われています。

色上質紙

色のついた厚紙「色上質紙」を表紙に使った小説や文庫本も、作品を表現する幅が広がります。
シンプルなモノクロのデザインが映えますし、地色と重なった色味の変化を狙ったカラー印刷のデザインも素敵です。29色のカラーバリエーションがあり、パステル調の上品な色展開が魅力です。

取扱い用紙一覧

PP加工で表紙を強く、華やかに

「表紙は上質紙でいいけれど、市販されているような文庫本のカバーを外した状態では心もとないな」と感じる場合は、表紙のPP加工がおすすめです。
PP加工は表紙用紙の表面をポリプロピレンで薄くラミネートする加工です。表紙の強度を高め、汚れやちょっとした水濡れから表紙を守ります。また、光沢が出る効果もあります。
（ブックホンではアートポスト200K、マットポスト220KにPP加工を追加できます）

ブックホンのオプション加工では、ほかにも扉や片袖折りなど小説や文庫本におすすめの装丁を追加できます。ぜひご検討ください。

【本の装丁】各部名称や装丁の種類一覧

小説／実用書

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