PDFを印刷すると縮小されてしまう原因と対処法

入稿データをPDFにして、試しにプリンターで印刷してみたら、指定したサイズより小さく縮小されて印刷されることがあります。このまま入稿して想定していた仕上がりと違ったら大変です。

なぜPDFが小さく印刷されてしまうのか、どうすれば正しい大きさで印刷できるのかをお伝えします。

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PDFが縮小して印刷される原因は「Acrobatの設定」

Acrobat（PDFを作成・編集・加工・管理するソフト）の設定を変更すれば、PDFが小さくならず、指定したサイズで印刷されます。

Acrobat 8

1. 印刷画面の中央にある「ページ処理」の枠の中で、「ページの拡大/縮小」のプルダウンメニューで「なし」を選択
2. 「自動回転と中央配置」にチェック
3. 右に表示されるイラストが印刷する紙と同じか近いサイズであることを確認
4.  「OK」を選択

Acrobat XIまたはAcrobat DC

1. 印刷画面の中央にある「ページサイズ処理」から「サイズ」を選択し、「実際のサイズ」をチェックする

フチなし印刷の場合（トンボを使った印刷）

紙の端までいっぱいに画像や色を伸ばして印刷する「フチなし印刷」の場合、仕上がりサイズ（A4）より一回り大きな紙に印刷して、印刷後にA4サイズになるように裁断します。そのときに必要なのがトンボです。

トンボを付けたPDFを原寸サイズで印刷したい場合は、仕上がり予定の大きさより一回り大きな紙に印刷する必要があります。

データのサイズと印刷用紙のサイズ　例

• A4の原稿にトンボ有り　➡　B4またはA3用紙に印刷
• B5の原稿にトンボ有り　➡　A4またはB4用紙に印刷

※ブックホンのデータ入稿ではトンボは不要です。データ確認時にトンボあれば、再入稿対象となります。

フチなし印刷の注意点

チラシやポスター、冊子の表紙などを印刷する際、印刷するオブジェクト（画像や表、文字など）が画面の中央にあり、上下左右に「白いフチがあるタイプ」と、画面の端までオブジェクトや色がある「フチなしタイプ」と、2種類の印刷があります。

【フチなし】　紙の端まで色やオブジェクトがある印刷

【フチあり】　印刷するオブジェクトが紙の中央にあり、白いフチ（紙の地色）がある印刷

紙の端まで絵や図柄を印刷したい「フチなし印刷」は、仕上がり予定より大きい範囲まで画像や色を広げる「塗り足し」が必要です。
プリンターでフチなし印刷をする場合も、A4なら210mm×297mmより外側までオブジェクトを広げて、B4やA3用紙に印刷して裁断します。

ネット印刷のフチなし印刷にも「塗り足し」が必要

ネット印刷などの印刷会社では短時間にたくさんの紙に印刷するため、どうしてもわずかに紙がずれることがあります。また、裁断する際も何百枚も紙を重ねて切るため、0.1mm以下のズレが生じることがあります。

仕上がりサイズとまったく同じサイズの入稿データだと、こうしたズレが起きた際に、端にわずかな白い線（紙）が出てしまいます。
「塗り足し」があれば、仕上がりサイズの外側まで画像や色があり、僅かにずれてもきれいなフチなし印刷に仕上がります。画像や色の上を裁断する原稿には全ページ、3mmの塗り足しを付けます。

より美しく印刷物を仕上げるため、「塗り足し」をつけて入稿しましょう。

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