同人誌の売上は黒字にしてはいけない？同人活動の利益とは

「同人誌は黒字を出しちゃダメなの？」と気になっている方はいませんか？

たびたびネットで同人誌と利益の話が話題になるので、実際のところはどうなのか気になることもありますよね。

そこで今回は、同人誌で黒字を出してよいのか、NGなパターン、黒字にしたい場合などを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも同人誌の売上が「黒字」とされるのは

黒字とは、簡単にいえば売上がプラスになることを指しますよね。売上が、同人誌の制作にかかる費用を上回れば黒字ということです。

では「同人誌の制作にかかる費用」とは何を指すのでしょうか。実は、印刷費だけではありません。

• 印刷費
• イベント参加にかかる費用
• 遠征費(交通費・宿泊費)
• 差し入れ代
• 画材
  など

同人活動をしていなければかからなかったであろう費用は、ほぼすべて「同人誌の制作にかかる費用」としてカウントしてOKです。ちなみに、これらの費用は確定申告の際に経費として計上できます。

これらの費用をトータルして、売上を超えなければ「黒字」といえるということですね。

同人誌で黒字を出してはいけないパターン

たびたび「同人誌では黒字をだしてはいけない」という議論をされることがあります。

本当に、同人誌で黒字を出してはいけないのでしょうか。同人誌で黒字を出してはいけないパターンを見ていきましょう。

職業の関係で副業ができないとき

職業の関係で副業が禁止されていることがありますよね。その場合は、同人誌で黒字を出してはいけません。

同人活動自体はあくまで趣味なので禁止されていませんが、利益を出してしまった、または利益を得られると見込んで活動をした場合は「副業」扱いされてしまうので、注意が必要です。

副業が禁止されている職業で代表的なのが、公務員です。
公務員の場合は「国家公務員法」と「地方公務員法」にて副業が禁止されています。実際に、公務員で同人活動をして懲戒処分を受けた事例もあります。

ただ、許可をとれば執筆活動をすることは認められているので、確認してみるとよいでしょう。とはいえ、あくまで業務に影響がでない範囲での執筆活動しか認められていません。

また、企業によっては副業が禁止されています。企業の規定を破っても違法にはなりませんが、最悪の場合は処分を受ける可能性があるので、注意してください。

二次創作の同人誌は注意が必要

よくネット上で議論されているのが、二次創作の同人誌は黒字になってよいのか？ということ。

はっきりとした答えは出ていませんが、トラブルを起こしたくないのであれば、明らかな黒字にはしないことをおすすめします。

まずは、権利元の規約を確認しましょう。

なお、一次創作の場合は、基本的には黒字を出しても問題ありません。ただ、相場からかけ離れた金額に設定してしまうとトラブルが起こる可能性もあるので、注意は必要です。

同人誌は黒字にならなければ絶対に大丈夫？

黒字を出してはダメなパターンを解説しました。
では、黒字にならなければ絶対に大丈夫なのでしょうか？

ルール上は黒字にならなければ大丈夫ではあります。しかし、同人誌の価格が相場を大幅に超えると、トラブルが起こる可能性があるのです。

トラブルというのは、たとえば……

• 同人誌が高すぎるとクレームがくる
• 副業禁止の職業なのに、同人誌で利益を得ているのではないかと疑われて、職場に通報される

といったトラブルです。

記事冒頭で、費用としてイベント参加費や旅費なども計上できると解説しました。
場合によっては、その費用をすべて同人誌の価格に上乗せしても黒字にならないこともあるでしょう。しかし、黒字にならなくても相場よりかなり高い価格になることもあります。

相場より高くなると、たとえ黒字でなくても、トラブルが起きやすくなってしまうのです。

そのため、黒字を出してはいけないときに、同人誌の価格を決めるには「黒字にならない、且つ相場に近い価格」にすると安心です。

同人誌で黒字にしたいとき　3つの方法

黒字にしてもよい場合は、できれば黒字にしたいところ。赤字になるとしても、なるべく黒字に近づけたいですよね。

そこで、同人誌の制作費を抑えるコツをまとめていきます。

①印刷費を下げる

印刷費を下げる方法はいくつかあります。

• 早割を利用する
• 印刷所を決めるときに、複数の印刷所を比較する
• 少部数ならオンデマンド、大部数ならオフセット

などです。

これらのポイントを意識すれば、印刷費を数万円下げることも不可能ではありません。

詳しくは、以下のコラムも参考にしてみてください。

【冊子印刷】オンデマンド印刷の料金はどれくらい？モノクロ、カラーの目安

冊子印刷を安くする3つの方法を実際の価格でシミュレーション（納期、入稿方法、ページ指定）

②印刷部数の見極めをする

同人誌がたくさん売れれば売上が大きくなり、同人誌が余ってしまえば赤字が大きくなります。

当然のことではありますが、丁度いい部数を見極めるのは難しいものです。

最適な部数を知るには、経験を重ねるのが一番。ただ、はじめのころは、とりあえず「売れ残っても問題ない部数」を刷るとよいでしょう。

部数の決め方については「同人小説の部数を決める3つの方法　何部が最適？」でも紹介しているので参考にしてみてくださいね。

③電子版の販売も視野にいれる

同人誌を電子書籍化して販売することで、コストをほぼかけずに売上を伸ばすことができます。

電子書籍化した同人誌を販売する手段としては、

• DLsiteやとらのあななどの同人誌専門サイトで販売
• Kindleや楽天ブックスなどで販売
• BOOTHなどで販売

といった手段があります。

なお、二次創作の場合は電子書籍として販売するとトラブルが起きる可能性があるので、電子書籍として販売するのは一次創作のみにしておくのがおすすめです。

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