中綴じとは?同人誌の製本、綴じ方4種類を解説
同人誌の「綴じ方」に種類があるのをご存じでしょうか。
綴じ方の種類は大きく分けて4種類あります。
今回は綴じ方のひとつ「中綴じ」に焦点をあてながら、それぞれの綴じ方についてご紹介。同人誌制作のアイデアの手助けになればと思います。
目次
同人誌の製本方法、綴じ方 4種類
同人誌の製本、綴じ方には、
- 中綴じ
- 無線綴じ
- スクラム製本
- 平綴じ
の4種類があります。
それぞれ特徴があるので、見ていきましょう。
中綴じ
中綴じは、重ねた紙の中心をホチキスなどで綴じる方法です。
ページが少なめの冊子や、カラー印刷の冊子などでよく使われています。
同人誌制作においては、無線綴じと並んで人気の綴じ方です。印刷所を介さず、自分で行うこともできるので、コピー本にもよく使われます。
無線綴じ
無線綴じとは、背の部分をのりで固めて綴じる方法です。ページが多めの冊子によく使われています。
書店に売っている冊子の多くは無線綴じ製本ですね。
見た目がかっちりとして高級感が出るため、同人誌制作においても人気が高いです。
自分で製本できないこともないですが、制作する際には手間がかかるので無線綴じの製本は印刷所を利用したほうがよいでしょう。
スクラム製本
スクラム製本とは、紙を二つ折りにして重ね、冊子のような形に仕上がる製本のこと。
針金やのりなどで綴じないのが特徴です。「ホチキスで綴じない中綴じ冊子」ですね。
新聞をイメージするとわかりやすいと思います。
同人誌制作ではあまり使われませんが、フリーペーパーにぴったりの製本です。無配やおまけを作る際に使ってみてはいかがでしょうか。
平綴じ
平綴じはノドから少し離れた箇所をホチキスなどで綴じる製本。
中綴じは中心を綴じていましたが、平綴じは中心ではありません。そのため、中綴じのように見開きに強いデザインには仕上がらないので注意が必要です。
平綴じは、資料や小冊子などによく使われる製本方法です。
製本に手間がかからないので、自分でも作りやすいでしょう。
中綴じを自分で作る際には特殊なホチキスを使うことになりますが、平綴じの場合は一般的なホチキスで作れます。
中綴じのメリットとデメリット
綴じ方の種類を解説してきました。
ここからは、中綴じについて詳しくまとめていきます。
中綴じのメリットとデメリット、どのような場合に中綴じがおすすめなのかを紹介していきますよ。
中綴じのメリット
中綴じのメリットとしてあげられるのは、
- 見開きが綺麗にできる
- 低コストで制作できる
- 自分でも制作できる
これらがあげられるでしょう。それぞれ解説していきます。
見開きが綺麗にできる
中綴じはノドまで綺麗に開くことができる綴じ方です。そのため、用紙いっぱいいっぱいに印刷しても「ノド側の部分が見にくい」といったことが起こりません。
見開きを意識したデザインも自在にできるので、表現の幅が広がるでしょう。
低コストで制作できる
中綴じは無線綴じに比べると低コストで制作できるのが魅力。
ブックホンの場合、仕様にもよりますが、中綴じは無線綴じの約半分の価格で製本できます。
そのため、「低コストで制作したい!」というときに便利ですよ。
自分でも制作できる
中綴じはコツさえ掴んでしまえば自分でも制作できます。
綴じる部分が回転する特殊なホチキスが必要ですが、100均でも購入できますよ。そのため、コピー本の制作にも使える綴じ方です。
中綴じのデメリット
中綴じのデメリットとしてあげられるのは、
- ページ数はあまり多くできない
- 背表紙が作れない
- 重ね方に注意が必要
これら3つです。それぞれ解説していきます。
ページ数はあまり多くできない
中綴じは綴じられるページ数に限界があります。
ページ数の限界は使用する道具や印刷所によって異なりますが、ブックホンは4~40ページまでです。
背表紙が作れない
中綴じで同人誌、冊子を作ると背表紙ができません。
そのため、背表紙も含めたデザインをしたいといった場合には不向きでしょう。
重ね方に注意が必要
中綴じで作った本は、綴じた側が薄くなります。
そのため、大量に中綴じの本を重ねると、綴じた側に崩れ落ちてしまうことも……
イベントなどでディスプレイするときは、5~10冊ごとに向きを変えて重ねると崩れにくくなりますよ。
重ね方が若干面倒なのがデメリットといえるでしょう。
中綴じはどんな場合におすすめ?
これまで紹介したメリット・デメリットを見ていくと、中綴じにおすすめなのは次の場合です。
- 見開きを使った表現のある漫画
- 用紙いっぱいいっぱいに印刷した画集・写真集
- なるべく低コストで作りたい本や無配
- 自分で製本するコピー本
もちろん、これらの本に限らず中綴じを使って本を作ることができます。本に合わせた綴じ方を使って、お気に入りの同人誌を作ってみてください。
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