【偽色】IllustratorにPhotoshop画像を配置したら無いはずの色、線が出る原因と対策

Illustratorで作成したデータに、Photoshopで作成した画像を重ねること、ありますよね。ところがPhotoshopの画像を重ねたら、「本来は無いはずの色（偽色）が出ている」「画像にはない線が出た」という事態に陥ることがあります。

一体なぜこのような現象が起こるのでしょうか。原因と対策をお伝えします。

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偽色が起こる原因は「Photoshopの設定」

本来は存在しないはずの色や線が出てしまうのはPhotoshopの設定が原因です。
Photoshopで「互換性を優先」という設定にして背景透明の画像を作ると、Illustratorに配置したとき偽色が出ます。

ただし、必ず偽色が起こるわけでもなく、IllustratorのバージョンやOSなども関係していると考えられています。しかし、現在のところ「このバージョンやOSだとこうなる」という確実な情報は分かっていないため、Illustratorに配置したい背景透明のPhotoshopの画像を作成する際は「互換性を優先」しない設定にしておくと安心です。

偽色を防ぐ方法　「互換性を優先」のチェックを外して保存する

背景透明の画像をPhotoshopで作成して保存する際、以下の設定を忘れずに行いましょう。

1. Photoshopの形式オプションのウィンドウの一番上にある「互換性を優先」のチェックを外す
2. 「OK」で閉じる

Photoshopの環境設定で「互換性を常にオフ」しておけば、保存のたびに上記の設定をする手間が省けます。

1. 「環境設定」から「ファイル管理」を開く
2. 右下の「PSDおよびPSBファイルの互換性を優先」の項目で「常にオフ」を選択
3. 「OK」で閉じる

環境設定から「常にオフ」にしておくと偽色は防げますが、別の不具合が起こるリスクがあります。それを回避するため、最後に保存する前に、レイヤーを結合しておくと安心です。

IllustratorからPDFに保存する設定でも、偽色を回避できる

Photoshopの画像作成を外注している、フリー素材を使うケースでは、Photoshopで「互換性を優先」の操作ができません。その場合、IllustratorでPDFにするときに「ダウンサンプルをしない」設定をすることでも、偽色の発生を回避できます。

1. 「Adobe PDFを保存」の画面で「Adobe PDF プリセット」は「PDF/X-4」を選択する
2. カラー画像・グレースケール画像・白黒画像全て「ダウンサンプルしない」と圧縮「ZIP」を選択
3. 「PDFを保存」を選択

また、PDFにするときにJPG圧縮をすると偽色が発生するリスクがあります。
サイズが重いPDFになってしまうという問題はありますが、偽色を防ぐためにもJPG圧縮は避けましょう。

偽色や本来はない線が出た場合、印刷に反映されるかどうかはケースバイケースです。出ないこともあれば、データから修正して印刷のやり直しが必要になることもあります。

想定外のリスクを避けるためにも、ご紹介した設定方法で作成、保存したデータを入稿されることをおすすめします。

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